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名もなき黒猫の散歩道

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あの日聴いた音をもう一度

こんにちは、黒猫です。実はこの8月から、こちらのマンドリンオケの市民団体に所属して、大学卒業以来久しぶりに合奏に参加していました。


20人程度の小さい団体で、本番まで10回くらいしか練習がありませんでしたが、回を重ねる度に少しずつ良くなっていく感じや、みんなで音楽を創り上げていく過程に、とても懐かしさを感じる日々でした。もちろんすべて英語での指示で、音をドレミ...表記ではなくCDE...表記で話すことや、イタリア人指揮者の訛った数字を聞き取るのに初めはとても苦労しましたが(何小節目のことを言っているのかわからなかった)、慣れてくると冗談も聞き取れるようになってきて、とても楽しいひとときでした。

そして先日、ちょうど演奏会を終えてきました。
日本では演奏会というと、ホールを貸し切って行うのが普通だと思いますが、こちらではホールの代わりに教会を借りて行うことが多く、日本では味わえない経験をしました。演奏会自体も、大学の頃のように本番一発勝負ではなく、3つの都市で行う形式だったので、最後の方は緊張するというよりも、演奏会そのものを楽しむことができました。

IMG_7979.jpg 1日目。真ん中の輪にマンドリン演奏者が入って、演奏します(私はギターなので輪の外でした 笑)

IMG_7987.jpg2日目。色々な絵が飾ってある、集会所のようなところでした。 

IMG_7991.jpg 3日目。ここが一番立派な教会でした。装飾がとても綺麗で、聖壇に上がって演奏するという貴重な機会も得られて、すばらしかったです。


演奏曲目は有名曲が多めで、ベートーベン・バッハ・ヴィヴァルディと古典的なものに、現代的なサティを取り入れるという面白い編成でした。個人的には、大学時代についぞ叶わなかったバッハの合奏曲をここで演奏することができ、それだけでもこの団体に入った甲斐がありました。演奏そのものは、大学の頃と比べると、粗削り感が否めはしませんでしたが(大学の頃は毎週3回、ほぼ一年間ずっと合奏練習がありましたしね)、逆にどこか人間味のある演奏で、弾いている分にはとても楽しかったです。聴いていた方も楽しまれたことを祈っております 笑


今回この団体に入ろうと思ったのは、とある日本人の方が渡米してきてすぐに吹奏楽団にパーカッションで賛助する姿に勇気をもらったことと、この団体に以前から入られていた日本人の方が私を気前よく誘ってくれたことがあったからです。団体に入ってからは、同じギターパートの方には、上手く喋れはしなかったけれども仲良くして頂き、本番前には良い音の鳴るギターまで貸して頂けて、本当に至れり尽くせりでした。この団体にいた日本人の方には毎回練習会場まで送って頂き、さらには一緒にブルーグラスバーまで連れて行って頂いて、感謝の言葉しかありません。演奏会への参加は、今回が最初で最後でしたが、こちらで知り合った本当に多くの方に観に来て頂いて、今回のことだけをすべて思い返しても、本当に人の縁に恵まれた留学生活だったと感じました。これからも、人の縁を大事に、いただいたものは私の中で昇華して誰かを幸せにできるように、日々生きていこうと感じました。

以上、長くなりましたが私のための備忘録でした。読んで頂きありがとうございました!


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今風アート

こんにちは。黒猫です。先日、どうしても帰国までに行っておきたい場所があったので、時間を見つけて行ってきました!それは、SFMOMA(San Francisco Museum Of Modern Art)です。その名の通り、サンフランシスコ市内にある、現代美術を取り扱った美術館です。今回は私の興味のある特別展をやっていたこともあって、訪れることにしました。


建物に入った時の第一印象。とにかく白い!広い!、です。笑 しかし、このシンプルで大きな空間を確保している館内構造は、各芸術作品を十分に引き立てていて、そこから発せられる力にただ圧倒されるばかりでした。
IMG_7946.jpg IMG_7947.jpg
海外の美術館は写真OKなのが良いですね。写真では、作品の力までは表現できていませんが(私の力不足 笑)。

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クモ。一番大きいのは私の身長より大きくて、かなり迫力がありました。

IMG_7954.jpg
立方体の辺の一部を取り出して、すべて並べてあります。理系の心をくすぐる作品でした。

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そしてレプリカとは言え、一番の目玉は何と言ってもこれでしょう。
デュシャン「泉」
ただの便器にサインしただけ。ですが、通常使われるコンテキストから分離独立させ、見ている人の中で解釈を与えることで、一種の芸術と化するものです。現代芸術の象徴とも言える作品だと思います。


そして、待望の今回の特別展とは!

IMG_7944.jpg 
ルネ・マグリット!
私の好きな画家の一人で、メッセージ性の強い作品がたくさんあります。

IMG_7961.jpg
絵の向こうにホンモノの夕日。ハイパーリアリズム(絵か写真か見分けがつかないくらいに忠実で繊細な風景画)を絵の上で表現する、という面白い手法を使っています。
 IMG_7965.jpg
リンゴで顔を隠された紳士。これは有名な絵ですね。マグリットはリンゴを顔面中央に配置することで、顔面を美しく仕上げる以上の集中を、顔面にあつめようとしたようです。
 IMG_7963.jpg
紳士の降る絵。これも有名なものです。ただ、こんなに小さいものだとは知りませんでした(大きいバージョンもあるのかな?)
 IMG_7969.jpg
通称「光の帝国」シリーズ。空は昼なのに家周りの空間は夜。マグリットはこの構図を何度も描いているのですが、今までこのシリーズを全て集めて展示したことはほとんど無かったようで、とても貴重な体験をしました。
 IMG_7960.jpg マグリットの初期の絵。ゴッホの影響を受けていると解説に書いてありました。この絵を見てから上の絵を見ると、ずいぶんと画風が変わったものです。

昔から、マグリットの絵は少し暗い印象が常にあって、不思議だったのですが、どうやらマグリットは第二次世界大戦中、ドイツの領地となっていたベルギーに住んでいたようで、そこでの負の経験が作風に大きく影響しているようです。そう言われてみると、自由がそこにあるのに自由を奪われているような印象を受ける作品もちらほら見受けられます(光の帝国など)。


本当に良い時間を過ごせました。心残りのひとつを消し去れました 笑
それでは、最後まで読んで下さりありがとうございました!

終わりと始まりと

皆さんこんにちは。黒猫です。

もうすぐ10月になりますね。
というわけで、報告します。

私、日本に帰ることになりました。

突然の話で、本当に自分でもまだ整理し切れていないのですが、もうすぐ日本で、大学の先生になります。小学生のときからの夢だった、いわゆる“博士”に一歩近づくことができて、本当に嬉しい限りです。科学研究はもちろん、大学教育にも興味があるので、これからたくさん経験を積みたいと思います。

突然の帰国になってしまったので、特に8-9月は、そこそこ悩みや不安が多い時期でした。そんなある日、同じラボのフランス人に相談(というか愚痴というか)をしたことがありました。以下はその時のフランス人に言われた言葉です。


人は仕事であれ恋愛であれ何であれ、
何も変わらない環境にいると、知らず知らずのうちに自分の周りに殻を作って、
自分が、あたかもその環境になじんでいるかのように感じる。
けれど、新しい環境にどうしても出て行かないと行けない時が人生にはあって、
そういう時は作った周りの殻を破って出て行かねばならない。
そうすると、今まで守ってくれていたものが無くなるから、
自分の想定している以上に、その新しい環境がストレスに感じることがある。
それに慣れるのには半年は必要。
だから受け入れて、自分が適応することを待つしかない。

いま、あなたは日本からアメリカに来て、また日本に戻るけれども、
自分の思っている以上に、これから日本に違和感を感じるはず。
もうあなたは"日本人"ではない。
あなたはもう1年半もアメリカに住んで研究しているのだから。
もう今のあなたの心や考え方は、アメリカに適応してしまっている。
それが日本ですぐに使えるはずがない。
日本のダメなところもたくさん見えると思う。
でも、半年後にもう一度日本に順応した時、
あなたは、日本の方がいいところと、アメリカの方がいいところを、
見極められるようになる。
そうなれば、あなたはアメリカに来る前のあなたよりも、
柔軟な思考をもつことができるはず。
もう一回り、大きくなった自分に出会うことができる。
だからこれから大変だろうけど、心配しなくていいよ。


・・・良いことを言いますね。

彼女自身、今かなり大変な時期であるにもかかわらず、贈ってくれたこの言葉は、私には深く突き刺さりました。日頃どちらかというとおてんば(もしかしたらフランス人気質?)な彼女ですが、いつもこういうまじめな話をする時は、本当に色々と人生を教えてくれます。こういう人間になりたいものです。

日本に帰るまであと少しあるので、その間にもっとアメリカをたくさん感じて、研究面だけではなく、これからの人生の糧にできたら良いなと感じています。


それでは、アメリカでお会いした方も、日本のお知り合いの方も、またお会いしたことはないけれどこのブログを読んで下さっている方も、今後とも黒猫をどうぞよろしくお願いいたします。

岩の世界へ -3. 岩渓そして欲望

こんにちは黒猫です。前回、セドナより出発した一行が次に向かったのは・・・


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グランドキャニオン!言わずと知れた超名所です。

もちろん今回も前回同様、日本人である私たちは朝日を見に行きました!



P8140404.jpg P8140412.jpg 


マーサポイント、という場所です。
朝日も、朝日に染まる岩肌も、本当に言葉を絶する美しさでした。


・・・でもこんなきれいな写真ばっかりでは面白くないので。笑

こんなきれいな朝日の写真を撮るとき、周りはどうだったのか?というと・・・



P8140392_顔つぶし 

と、こんな感じでとっても群がっていました 笑

ちなみにこれ、8割以上日本人です!

アメリカとは思えないくらい日本語が飛び交っていました 笑

セドナの朝日を撮ったときも、周りは日本人ばかりだったので、外国の方は、あんまり朝日に何も感じないのかも知れませんね。私たちからしたら不思議ですけれども。逆になぜ日本人は朝日が好きなんでしょうね。太陽に対する崇拝?


昼になってもグランドキャニオンは相変わらず迫力満点で、日本にはない風景が広がっていて、本当に同じ地球なのか、と思うほどでした。


P8140448.jpg 

近くで山火事があったようで、全体的にモヤがかかっていたのが少し残念ではありましたが。。

色々と見た中で印象に残っているのは、デザートビューポイントのこんな建物です。



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これはウオッチタワーという建物で、先住民族ナバホ族の見張り塔を再現したもののようです。ここは中に入ることができて、



P8140464.jpg P8140488.jpg 

中には、こんな感じでインディアンの書いた(?)絵がたくさん残されています。


この最上階からはグランドキャニオンを見下ろすことができて、他にはない景観でした。
(他よりも高い場所から見下ろすことができるため)




と、こんな感じで グランドキャニオンを昼過ぎに去り、最後の街へ車を走らせました。



P8140528.jpg 

家ごとお引っ越し中のトラックの隣を通り過ぎてたどり着いた先は・・・!


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今までの大自然から一気に反対方向へ振り切ったような場所へ到達しました 笑

昼なので、まだまだこの写真では雰囲気がありませんが、


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ストーンクラブという蟹を食べつつ日が暮れるのを待ってみれば、
(ちなみにこのストーンクラブの漁では、手をもぎ取って本体は海に返してやることで、もう一度手を生えさせるらしいです。なんとえげつない。。。笑)


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完全に夜の街ですね!でも、本当に電飾が綺麗で、電光掲示板もハイテクで、さすがはラスベガス、という感じでした(小並感)。


この後はシルクドソレイユを見に行きました。行った先の劇場は小さい方だったようで、観客と受け答えがあり、何人かは本当にステージに上げてもらって参加する、という形態を取っていました(普通は参加型ではないようです)。内容もまぁまぁ大人なな感じで(笑)、しかし下品だというわけではなく、初めてのシルクドソレイユでしたが、こういうエンターテイメントの形もあるのだな、と思いました。



というわけで長かった旅もこんな感じで幕を閉じました。この5日間は、本当に貴重な経験となりました。誘って頂いて連れて行ってくださった方々には、本当に頭が上がりません。本当にありがとうございました。この場を借りて御礼を述べさせて頂きます。


 

それでは、最後まで読んで下さりありがとうございました!

岩の世界へ -2. 岩岳

こんにちは、黒猫です。ずいぶんと間が空いてしまいましたが、旅行の続きを書きたいと思います!


アンテロープ周辺を後にした一行が次にたどり着いたのは、セドナというところでした。
セドナは夕方に到着し、翌日早朝は日本人らしく、朝日を見に行きました。

P8130224.jpg

こんな町並みを見下ろしつつ、

P8130237.jpg 
まだかな?

P8130251.jpg 
お!!

P8130271.jpg  
ぴかーん!笑
という感じでご来光を見てきました。物心が付いてから、まともに朝日を見ようとして朝日を見たのは、今回が初めてだったので、朝日の持つ生命力というか、みなぎる力に圧倒されていました。

その後昼から、各岩山を見回っていました。

P8130302.jpg  P8130326.jpg P8120208.jpg 
どこもすごく特徴的な形をした岩ばかりで、この形になるまでの年月に圧倒されるばかりでした。なんでこんな形になるんでしょうね?不思議。。。

実はセドナは、ターコイズの産地としても有名なので、街のマクドナルドはもちろん、

P8130289.jpg 
ターコイズカラー!
何と世界でただひとつ、ここのマクドナルドだけがこの色をしているみたいですよ。
・・・食欲落ちそうと思ったのは気のせいでしょうか 笑


そんな感じで、さらに一行は南下し、次なる地点を目指しました。
というわけで今回はこのあたりで。読んで下さりありがとうございました!

あと2回くらい続きます!お楽しみに!

岩の世界へ -1. 岩波

こんにちは、黒猫です。8月はアメリカではバケーションの季節なこともあって、実は先週旅行へ行ってきました!金曜日夜にサンノゼ付近の知人の家に泊めさせてもらって、午前3時より出発しました。途中、


P8110021.jpg イヴァンパー・ソーラー・エレクトリック・ジェネレーティング・システムを通り過ぎ、

P8110025.jpg ラスベガスのトランプタワーを通り過ぎ、

P8110032.jpg 岩山を縫いくぐって着いたのは、

P8110041.jpg 大荒野!日本ではあり得ない地形と地平線の長さに、ただただ圧倒されるばかりでした。
ここまで12時間以上運転し(運転手の方々、本当にお疲れ様でした、ありがとうございました)、この日はこの近くのPageという街で宿泊。

そして翌日!

P8120067.jpg アンテロープキャニオン
今回の旅行の1つ目のポイントを楽しみました。
アンテロープは、upperとlowerと2種類のスポットがあり、
今回はupperへ向かいました。

アンテロープの入場には予約が必須なのですが、かなり人気が高く、前もって予約しないといけません。
今回はほぼ1週間前に、知人が予約することに偶然成功し、なんとか行けることになって良かったと、楽しみにしていました。
ところが!
なんと出発2, 3日前になって、「この予約はキャンセルにして欲しい」というありえないメールが届き、一気にどん底へ落とされたわけです。
ところが!笑
出発前日に黒猫が、別のupperツアーに空きができていることを偶然発見し、なんとか再び行けることになりました。前日に予約を取れるなんて普通はありえなくて、本当に人生の全ての運を使った気分でした 笑

そんな山あり谷あり山ありの経緯があって行ったupperのアンテロープでしたが、もう、絵の中にいるような気分でした。
P8120087.jpg P8120098.jpg P8120116.jpg P8120132.jpg 
2枚目の写真では、木の棒が引っかかっていたり泥が上の方に付いていたりしますが、これは、大雨が降った後におきる鉄砲水が、このアンテロープを流れるため、その時に流れてきた木の棒や泥が残っているのだそうです。いや、いま鉄砲水来たら死ぬやん、とは思いつつも、圧倒的な景観を楽しんでいました 笑

その後、

P8120158.jpg
グレンキャニオンダム周辺と、

P8120172.jpg ホースシューベンドを見に行きました。
アンテロープはおそらく一番良い時間よりは朝よりだったのですが、そのおかげでこのホースシューは一番良い時間に着くことができて、かなり満足でした。

その後少し走って、

P8120188.jpg ミティア・クレーター(バリンジャー・クレーター)というクレーターを見に行きました。
直径1.2 km 深さ200 mという大型のクレーターで、wikipediaによると、宇宙からの飛来物の衝突によって形成されたことが証明された地形は、このクレーターが初めてらしいです(つまり世界で初めて認められたクレーター)。ちなみに、隕石は鉄製で50 mくらいの大きさで、約5万年前に40,000 km/h 以上の速さで落下し、衝突時に半径3-4 km圏内の生物は即死したようです。なんと恐ろしい。。

そんな感じで各所巡りつつ次の街へ夜に到着し、一行は第2のポイントにたどり着きました。

というわけで次回へ続きます!ここまで読んで頂いてありがとうございました!

じゃんけんを判定する [Python3]

こんにちは。黒猫です。今回はちゃんとPythonを解説したいと思います!

前回の記事で40人でじゃんけんをしてはいけないことがよくわかりました。今回の記事はちょっとプログラミング側の話で、じゃんけんの勝敗をどうやってPythonで判定するのが一番良いのかについて述べたいと思います。

え、何でそんなこと考えないといけないかって?
実は前回の記事のデータ、2〜40人すべての計算が終わるまでになんと1日以上かかっているのです!つまり、いい加減な方法で勝負判定していると、もっと時間がかかってしまって、大変なことになります。こういう地道な努力と気配りがプログラミングでは大事だったりするのです。

では考えていきましょう。
2人程度のじゃんけんをプログラムで認識させるのであれば、じゃんけんの優劣(グーはパーに負けてチョキに勝つ、など)を全て記載して、勝敗を判定させれば良いと思います。

しかしこの方法では、人数が増えてくるとたちまち計算量がハンパなくなってきます。(3人なら3C2 = 3回の勝負判定くらいですが、10人なら10C2 = 45回の勝負判定、20人なら20C2 = 190回の勝負判定、というようにだんだんと増えてくる)
しかも3人以上の時には2人では起こりえない「あいこ」、つまり全員違う手を出す、という可能性も考えねばなりません。

ですので、方法を少し考えないといけません。

じゃんけんで勝負が着くとは、簡単に言えば「あいこ」にならないことです。
「あいこ」とは、

  1.  全員同じ手を出している
  2.  「グー」「チョキ」「パー」が出揃っている

の2通りが考えられます。逆に考えれば、「グー」「チョキ」「パー」のうち、どれか2種類だけが出ていれば勝負が着いている、ということです。

なので、例えばグー、チョキ、パーをそれぞれa, b, cと略記して、例えば10人が出した手をaabbbccabcと表現してやれば、あとはこの文字列を分析して何種類の文字があるのかを調べればよいことになります。

というわけで、以下の3つの方法を考えました。

  1. 集合の要素数で判断
  2. if で場合分け
  3. stripで削る

1. 集合の要素数で判断

Pythonには、“集合 (set)”という概念があります。これは“お互いに異なるデータの集まり”という意味です。例えば、

{あ, い, う}、{10, 21, 32, 43, 54}、{A, 65, え, 猫}

みたいなものはすべて集合ですが、

{あ, い, う, あ}

は、"あ"が2つあるので集合ではありません。この場合は強制的に"あ"が1つ削除されて、{あ, い, う}に変換されます。これを使ってやれば、

{a, a, b, b, b, c, c, a, b, c} --> {a, b, c}
{a, a, b, b, b, a, a, a, b, a} --> {a, b}
{a, a, a, a, a, a, a, a, a, a} --> {a}

というように変換可能ですので、あとは集合のデータの種類数(集合の長さ)を調べてやれば、勝敗が決まったかどうかが分かりそうです(上の例だと2番目だけ勝負が着いている)。

というわけでPythonでこれを書くと以下のようになります。
s = "aabbbccabc"       # じゃんけんの手を示した文字列をsと命名
s_set = set(s)         # 文字列sを集合に変換
if len(s_set) == 2:    # 集合の長さ(LENgth)が2のとき
    print("勝負あり") 
else:                  # 集合の長さが2以外のとき
    print("あいこ")

2. if で場合分け

Pythonには、文字列に目的の文字があるかどうかを検索する方法があります。それを使えば、

if aがある -- yes --> if bがある -- yes --> if cがない -- yes --> 勝負あり
if aがある -- yes --> if bがある -- yes --> if cがない -- no --> あいこ
if aがある -- yes --> if bがある -- no --> if cがない -- no --> 勝負あり
if aがある -- yes --> if bがある -- no --> if cがない -- yes --> あいこ

のように場合分けすることで勝負が着いたかどうかを判断できそうです。というわけでPythonでこれを書くと以下のようになります。
s = "aabbbccabc"             # じゃんけんの手を示した文字列をsと命名
if "a" in s:                 # 文字列sの中に"a"はあるか?
    if "b" in s:             # 文字列sの中に"b"はあるか?
        if "c" not in s:     # 文字列sの中に"c"は無いか?
            print("勝負あり")
        else:                # 文字列sの中に"c"がある時
            print("あいこ") 
    elif "c" in s:           # 文字列sの中に"b"は無いが"c"はあるか?
        print("勝負あり")
    else:                    # 文字列sの中に"b"も"c"も無い
        print("あいこ")
elif "b" in s:               # 文字列sの中に"a"は無いが"b"はあるか?
    if "c" in s:             # 文字列sの中に"c"はあるか?
        print("勝負あり") 
    else:                    # 文字列sの中に"c"が無い時
        print("あいこ")
else:                        # 文字列sの中に"a"も"b"も無い
    print("あいこ") 

3. stripで区切る

Pythonには、ある文字を使って文字列の両端からその文字を引き剥がす(strip)方法があります。例えば以下のような感じです。

"aabaaaacabaaa" -- aでstrip --> "baaaacab" 
"aabaababbbbb" -- bでstrip --> "aabaaba" 
"aaaaaaaaaaaaa" -- aでstrip --> "" 

複数文字を使ってstripすることもできます。

"aabaaaacabaaa" -- aとbでstrip --> "c"
"aabaababbbbb" -- aとbでstrip --> ""
"aabaababbbbb" -- aとcでstrip --> "baababbbbb" 
"aaaaaaaaaaaaa" -- aとbでstrip --> ""
"aaaaaaaaaaaaa" -- aとcでstrip --> ""

この例からわかるように、もし文字列に2種類の文字しか含まれない場合、その2種類の文字でstripしてやった時にのみ、文字列から文字がなくなってしまう、ということがわかります。
これを使えば、stripした後の文字列の長さを数えることで、勝負が着いたかどうかを判定できそうです。というわけでPythonでこれを書くと以下のようになります。
s = "aabbbccabc"                # じゃんけんの手を示した文字列をsと命名
method = ["ab", "bc", "ca"]     # 異なる手のペア(全3組)
ans = []                        # 解析結果の一時保存場所
for i in method:                # methodから1組ずつ取り出して解析(iにab, bc, caのいずれかが代入される)
    p = s                       # コピー作成(元の文字列を変更しないよう)
    ans.append(len(p.strip(i))) # iをpからstripした後のpの文字数(LENgth)を一時保存
if ans.count(0) == 1:           # strip後に文字列pが消えた(文字数 = 0)ときが1回だけあるとき
    print("勝負あり") 
else:                           # 上記以外
    print("あいこ") 


検証
という感じでじゃんけん勝負判定メソッドを3つ用意しました。次は、この実行速度を測ります。これ以上説明を書くと長ったらしいので、測定に使用した本丸のコードは追記に載せます(勝負判定メソッド自体に変化はありません)。どうやってPython3でグラフを書くのかなど、気になる方は見て下さい。

今回は1000人でのじゃんけんを10000回(勝負が着くとは限らない)行って、1回あたりの処理に必要な時間を調べています。結果は以下のような感じになりました。
janken_speedtest.png  
というわけで2つ目の「if で場合分け」法が一番速い、ということが分かりました。他に比べて5倍以上速いですね。すばらしい!

この結果を基に、前回の記事でのシミュレーションはすべて、この「ifで場合分け」法を使って行っています。これでも1日かかるとは。。やはり40人でじゃんけんしてはいけませんね。。笑

実は黒猫は、一番はじめに3.のstripの方法を思いついて計算を開始したのですが、2日経っても計算が終わらなかったので、諦めて改善方法を探ることにしたのが、今回の発端でした。いやはや、プログラムの効率って本当に大事です。。痛感。。


そんな感じで、終わりたいと思います!
私の自己満足にお付き合い頂きありがとうございました!笑

クラスのみんなでじゃんけん [Python3]

こんにちは、黒猫です。もう20年くらい昔、小学生の黒猫はあることを思っていました。

この教室のみんなで一緒にじゃんけんしてみたい」と。

基本的に10人くらい集まってじゃんけんする時は、2人組をたくさん作ってじゃんけんして、その勝った人同士でまたじゃんけんする、というようなことを繰り返すと思います。もちろんこれは、大人数で同時にじゃんけんすると、勝者が決まるまでに時間がかかってしまうことを経験的に知っているためです。

では、もしもクラスの全員(40人)が一緒にじゃんけんをしたらどれくらい時間がかかるのでしょうか?これが今回解きたい問題です。

というわけでいつも通り、Pythonでシミュレーションしてみることにしました!
具体的なコードは次回の記事に書くとして(自己満です 笑)、さっそく結果に行きましょう!

下のグラフでは、横軸は“じゃんけんに参加した人数”、縦軸は“1回勝負が着く(あいこではなくなる)までにじゃんけんをした回数”を示します。各人数、100シミュレーション行って、その平均値を図示しました。
janken_result_100trial_2-40people_v3.png    
100回しかシミュレーションしていないので、かなりブレブレではありますが、だいたいこんな感じでした。というわけで、40人でじゃんけんして1回勝負が着くためには、約320万回かかるみたいですね!1回のじゃんけんに5秒かかるとしたら、1600万秒かかるので、寝食なんてせずに行ったとすれば、だいたい185日かかるみたいですね!は、半年だと。。

というわけで「40人でじゃんけんはやってはいけない」が答えです 笑
ちなみに、16人までを拡大してみるとこんな感じです。
janken_result_100trial_2-40people(upto16).png 
16人程度で既に200回近くかかるので、1勝負つくのに1000秒、つまり約15分かかることになります。まだまだ現実的に行うには厳しいですね。10人でやっと20回くらい、つまり1分半くらいなので、これならまだできるかな?という感じです。

ですので、今回のシミュレーションで、「じゃんけんを一度にするなら、多くても10人まで」ということがわかりました。是非日常生活(?)に役立てて下さい 笑

ではでは今回はこのあたりで。最後まで読んで下さりありがとうございました!プログラミングに興味がある方は、次回の記事も是非見て下さいね!

読了して

こんにちは、黒猫です。先日からせっせと読んでいて本をやっと読み終わったので、自分のためにちょっとした感想を残しておきたいと思います。


読んだのは小説やらエッセイやらではなく、「入門Python3」という(これです)、これまた誰でも何の本かわかるようなものです 笑

正直、これを読む以前に既にPythonの基礎は知っていたので、「確認程度に読み直そう」と考えながら読んでいました。

が。

めちゃくちゃ勉強になりました。結局使ったことがなかったためによく知らなかったSQLのこと、なじみのなかったウェブサーバーのこと、サーバーとクライアントの関係、などなど。さらに、Pythonでこれらのことに上手く対応できるということも、とても良く理解できました。
この本は入門書にしてはハードルが高すぎるとは思いますが 笑、初心者から初級者になった人くらいが読むと、とても世界が広がりそうです。

正直、この本を読み終わったらC#の勉強をちゃんと始めようかと思っていたのですが。。もっとPythonを深めた方が良いのだろうか。。二兎追うと失敗しそうだし。。笑
でも、インタプリタ言語のPythonとは別に、ひとつくらいコンパイル言語を学びたいんですよね。。コンパイル言語は、C++かSwiftかC#かでずっと迷っていましたが、難易度と今までの言語の成熟度合い、普及率を考えるとC#だろうなとは考えています。とりあえずC#も初心者から初級者くらいにはなっておいて損はないか。。

まぁせっかくC#の本も買っているので(←)、C#をやりますか。次回からは少しC#の記事が増えそうですね。誰も期待してないかも知れませんが 笑、お楽しみに。それでは最後まで読んで頂きありがとうございました!

研究と芸術と。

こんにちは、黒猫です。先日、こちらの知り合いとお食事した際に話したことを書き留めておきたいと思ったので、この記事を書くことにしました。


なぜ、研究するのか。なぜ、僕はいま、アカデミック領域で研究したいと思っているのか。

正直に言って現在の僕は、自分が研究能力の高い人間だとは思っていません。アメリカまで来ているくせに何を言っているんだ、と思われる方も多いかも知れませんが、今までに挙げてきた研究成果は、今までにいた研究室の先生方のご尽力と、ちょっとした運のおかげだと僕は感じています。特にアメリカに来て、たくさんの本当に研究能力が高い人(日本人も外国人も)とふれ合ってから、より強くそう感じるようになりました。ただ不思議なことに、自分のことが惨めになったわけではありませんでした。もしかすると、みんな研究テーマがバラバラのため、本当の実力差はわかりにくい環境だからなのかも知れません。もしかすると、僕のレベルが低すぎて他の人の本当の実力が見えないだけなのかも知れません。もしかすると、僕の性格が以前より丸くなったのかも知れません。いずれにせよ、僕は客観的に見て研究能力の高い人間ではないことに、冷静に気付くことができました。

しかし、研究能力が高くないとわかっているのにもかかわらず、相変わらず僕はアカデミック(大学)の研究者になりたいと感じるのです。なぜか。それはおそらく、僕は自分の研究ではなくても、研究という人間の一種の表現行為がとても好きだからなのだと思います。

音楽や絵画は誰もがたやすく芸術として解釈することができる表現のひとつですが、研究成果もまた芸術的な表現のひとつだと僕は捉えています。音楽や絵画を生み出す時、表現者は時空間に潜む非言語的で美しいものを見つけ出し、その表現者が得意な表現手法で他者にわかりやすく伝える、という行為を行っていると考えれば、研究成果を世に出す時、自然の中に潜む明文化されていない物事に名前や文脈を与え、他者にわかりやすく伝えているという点で、研究成果もまた一種の表現行為の産物であるように僕は思うのです。となると、研究者は一種の芸術家であり、研究を行うことは絵を描いたり音楽を奏でることに類似していて、自他問わず研究成果を楽しむことは、絵画や音楽を楽しむこととそう遠いものではないのかも知れません。

僕はとても芸術が好きです。ひとつしか選べないのであれば音楽を選ぶ人間ですが、絵画も好きで、ひとりで美術館に行ったりもします。鑑賞するのが好きなだけでなく、何も考えずにただひたすらギターを弾いたり、パソコン上や紙上に落書きをすることも好きです。正直、僕にもしも類い稀なる音楽や絵画の才能があれば、僕は迷うことなくその道を志していたでしょう。しかし、そんなものは残念ながら僕には備わっておりませんでした。そこで、僕には研究なのです。研究というものは芸術の一つですが、音楽や絵画に比べて努力で挽回できる側面が強くあります。多少努力すれば誰でも平等に、研究の最先端を見ることができますし、先の先まで来てしまえば、あとは見渡す限り漆黒の闇が広がるだけなので、その闇から何を感じ、そこで何をどう表現しようと、とりあえずは赦されてしまうものなのです。その時表現した産物が、闇に光を照らすのか、やはり闇でしかなかったのかは、時を経て他者によって判断されるでしょう。

「研究は過去の知見を基に進むんだから、何を言っても良いわけではないだろう」という批判もあると思います。その通りです。しかしこれは、研究に限ったことではありません。音楽にも絵画にも歴史があり、先人の偉大な芸術家はその時代の移り変わりの中で作品を残しています。つまり、芸術は全て過去の知見に影響を受けていて、連続的であり、決して個々の作品が断片的で互いに素な関係ではないのです。ただ研究の進む速度が他の芸術に比べて異常に速いために、過去から現在までの変化量が大きいので、過去の知見が他の芸術とは比べものにならないくらい大きく感じてしまうのです。

しかし、ある程度は努力で賄われる芸術である研究ですが、どうしても一定量の才能が必要なことも事実です。僕はある程度の努力はしてきたつもりですが、他の人にもたくさん助けられたおかげで、結果として、すばらしい才能を有した研究者がたくさんいる今の環境に身を置いています。僕は研究を行うことが好きではありますが、おそらくこの人達のようなすばらしい研究者にはなれないでしょう。しかし、すばらしい研究者がいたことや、すばらしい研究が行える環境がそこにはあったことを伝えることはできます。僕は今回の経験や、今までの日本での経験を活かして、いつかは日本で自分の次世代の研究者を育て、彼/彼女が立派な研究を行う姿を見届けたいと、考えています。芸術家に自らがなるのではなく、芸術家を生み出す人間になりたいのです。自分で生み出せる芸術には限りがあるけれども、次世代の芸術家をたくさん生み出すことができるのであれば、そこからは自分一人では到底到達することのできないくらい多彩な芸術が広がるでしょう。そんな多彩な芸術が開く光景を、最も近くで見届けたいのです。芸術が人間から生まれる過程をすべて見届けることができ、しかも何度もそれを見届けるチャンスがあるという点は、研究の他の芸術にはないすばらしい点だと僕は感じます。

そんな理由で今の僕は、アカデミックの研究者になりたいと考えています。もちろん自分の研究で手を抜くつもりは全くないのですが(こんなことを書いていますが、負けず嫌いなので、すばらしい研究者になることを完全に諦めきっているわけではない 笑)、40年くらい経ってから、自分より自分の教え子が大活躍していることを、僕は今から楽しみにしています。


・・・やはり日本語の表現技術を磨いた方が良いですね 笑 これは伝わる文章なのだろうか。。読みにくい文章で失礼致しました。それでは最後まで読んで頂き、ありがとうございました!